今回のご依頼は築１９年目のお家です。一団の住宅団地で近隣でもあちこちで塗装工事が始まっていました。周りがやっていると「我が家は大丈夫かしら・・・・」と心配になるものですね！まずは屋根に上ってみました。屋根材は鋼板の横葺きで、ウッドピースというものでした。
方角に違いはありましたが、塗膜が劣化して全体的にすっかり白くなっていました。元の色は「黒」だったのでしょう・・・
見てみると羽根つきタイプの雪止めが,標準以上に付いていました。（後で施主さんに聞いたら落雪が収まらなかったので追加しましたと・・・）
屋根材の塗膜劣化も怖いですが、もう一つ注意するとしたら、雪止めですね。既存の物は鉄製のため、錆が発生しています。１枚目の写真で分かりますが、錆が流れたスジが付いています。これも屋根材、そして雨樋を傷めていくことになります。
屋根についてもう１点ご相談がありました。写真は北面の谷部分の様子ですが、まだ雪が残っています。そしてこの谷の下が玄関先になります。ここからの落雪対策として、入隅用のスノーエール設置をお勧めしました。併せて既存の雪止めは鉄製からステンレス製のものに交換したほうがよいでしょう。
次に外壁の状態ですが、外壁自体は年数なり（19年目）でしょうか。今回は窯業系サイディングです。気になった箇所として、結露～凍害による外壁材の傷み、ひび割れ、そしてサイディング目地のコーキングの劣化ですね。写真は結露した水滴が「つらら」になっています。（分りづらいかもしれませんが、格子の右下に垂れ下がっています）
南面の掃き出しサッシ下の部分です。外壁にひび割れが発生しています。（施主さんが応急処置したそうです）建物は常に微動していて、車の振動そして台風、地震による影響が大きいでしょう。ここは一度削って浸透性のある充填剤ハンドスムーサーを注入します。ポイントは「浸透性」というところですね。（コーキングや通常の接着剤では深部まで入っていきません）
１,2階の境にある胴差という壁材です。ここもすぐ上にあるサッシの結露による水滴が、垂れてきての凍害となりました。補修したのち、塗装工事へと進めます。
一番よく現れる現象、サイディング目地のコーキングの劣化です。コーキングは硬化、収縮、ひび割れ、壁材からの剥離へと劣化が進んでいきます。写真の箇所はひび割れが進んで剥離し始めていました。ここまでの状態になると、コーキングの重ね塗りではなく、既存の物を撤去して、再充填する必要があります。屋根、壁に限らずお住まいの建物は10年を目途に点検をお勧めします。
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