雨漏り発生箇所ランキング2位!差し掛け屋根で雨漏りが起きる原因と補修方法


差し掛け屋根で雨漏りが起きる原因と補修方法
 屋根リフォームをご検討された際に「我が家の屋根はどんな形状をしているのかな?」「屋根形状によって雨漏りのリスクも補修費用も違うのかな?」と考えられた事がありませんか?もちろん住宅を建てられる際にも屋根の形状は考慮されたかと思いますが、リフォームや雨漏り時の補修費用や施工方法も屋根の形状が大きく関係してきます。屋根や外壁のお洒落な外観に惹かれ中古住宅を購入された方もいらっしゃることでしょう。それは住宅の魅力であり、綺麗でお洒落な家に住みたいと思うのは当たり前です。シンプルな屋根ほど雨漏りのリスクが少なく複雑な形状ほどメンテナンスが難しいと知っていても、尚惹かれますよね?寄棟屋根や切妻屋根といったポピュラーな形状は日本住宅にも多く使用されていますのでご存知の方がほとんどです。また片流れ屋根や陸屋根も名前からどのような形状なのか想像が出来るかと思います。

 では【差し掛け屋根】はどのような形状かご存知ですか?恐らく分からないという方が多いかと思いますが実際は多くのお住まいで採用されている形状です。そこでこのページでは差し掛け屋根の特徴とメリット・デメリット、雨漏りを起こしてしまった際の補修ポイントをご紹介したいと思います。あ、我が家にも差し掛け屋根がある!という方もいらっしゃると思いますので、このページをご覧になった後にメンテナンスの必要があるか一度見直してみましょう。

差し掛け屋根は多くのお住まいに採用されています

 差し掛け屋根と聞くとどのような形状の屋根だろう?と思いませんか?正直なところ私自身も差し掛け屋根と聞くと戸惑います。では『下屋』と聞くとどうでしょう?2階建て住宅の1階部分に取り付けられている屋根だと想像出来るのではないでしょうか?
 実はこの下屋と呼ばれている屋根が、母屋に差し掛けて作られた小屋根として差し掛け屋根・さしかね屋根にあたります。大屋根(最上階の屋根)の形状が寄棟・切妻・片流れ等に関わらず、1階の床面積が2階の床面積よりも広い2階建て住宅にあります。

2階建て住宅の1階部分に取り付けられている屋根=差し掛け屋根

母屋に差し掛けて作られた小屋根
 現代は基礎や屋根の施工面積が広く割高な平屋よりも2階建て住宅が主流です。特に問題がない場合は総二階住宅を建てられますが、周辺環境によっては道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限により2階部分に制限が発生し部分2階の住宅も見られます。そう考えると多くのお住まいで差し掛け屋根が採用されていると思いませんか?差し掛け屋根の上にバルコニーが設置されているお住まいも多く見られますね。

道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限があるお住まいの差し掛け屋根
差し掛け屋根の上にバルコニーが設置されているお住まい
 ちなみにインターネットで差し掛け屋根を調べてみると招き屋根とセット、もしくは招き屋根=差し掛け屋根という印象を受けます。招き屋根は切妻屋根の一方が短く一方は長い屋根を指し、多くの場合に差し掛け屋根(下屋)と組み合わせて採用されています。恐らく【招き屋根・差し掛け屋根】と表記されていたため同じ屋根形状だと思われたのでしょう。

 1階部分の屋根でも玄関や窓上の小さな屋根は庇や霧除けと呼ばれますので、おおよそ1部屋分の屋根面積がある場合に差し掛け屋根・下屋に区別され、2階部分の外壁に接しているので差し掛け屋根の形状はほとんどが片流れ屋根です。もちろん補修のお問い合わせをされる際に1階の屋根や下屋とおっしゃっていただいても分かりますのでご安心ください。
1階部分の屋根でも玄関や窓上の小さな屋根は庇(ひさし)や霧除け(きりよけ)と呼ばれます

屋根形状について詳しくはこちら
庇霧除けについて詳しくはこちら

差し掛け屋根のメリット・デメリット

差し掛け屋根のメリット
差し掛け屋根のデメリット
 差し掛け屋根、つまり下屋があるということは1階の床面積が広い住宅もしくは外壁よりも大きく突き出した屋根があるということです。差し掛け屋根はまず基本的な屋根としての役割、1階室内への雨水浸入と太陽光による外壁の劣化を防ぐ為にあります。

 総二階住宅よりも屋根が1箇所増えることになるため建築費用がかかりますが、その分大屋根と差し掛け屋根でメンテナンスを分けることも可能です。また大きな霧除け・庇としての役割を果たす差し掛け屋根の下は駐輪場や洗濯物を干すスペースとしても利用できるでしょう。
差し掛け屋根は1階室内への雨水浸入を防ぎます

差し掛け屋根は太陽光による外壁の劣化を防ぎます
 最大のデメリットは雨漏りのリスクが高まるという事です。というのも差し掛け屋根は大屋根とは違い、外壁と接して取り付けられている屋根で伝い雨の影響も受けますので外壁の経年劣化も留意しなければなりません。後ほど雨漏りを起こす原因と補修方法をご紹介しますが補修する上で注意すべきは差し掛け屋根だけではない為、屋根と外壁に対して適切なメンテナンスが出来る専門業者に補修工事を依頼する必要があります。

差し掛け屋根は伝い雨の影響も受けるため雨漏りのリスクが高まる

差し掛け屋根付近からの雨漏りは外壁にも注意

差し掛け屋根の雨漏りの原因と補修方法
 差し掛け屋根は基本的に大屋根と同じ役割・仕様ですので通常通りの屋根メンテナンスが可能です。しかし雨漏りを起こす原因や可能性は全く異なり、全国雨漏検査協会が発行している平成24年度の「雨漏検査白書」を参考にすると、雨漏りの発生個所ランキングは1位サッシ周り・2位下屋(差し掛け屋根)の取り合い・3位外壁と、過酷な環境に晒されている大屋根での雨漏りよりも他の部位での雨漏りの可能性の方が高いのです。
漏水箇所ベスト3

漏水箇所ベスト3イラスト
 ちなみに平成28年度雨漏検査白書によると1位外壁サイディング・2位サッシやサッシ周り・3位バルコニーやベランダと、順位は変動しながらも大屋根での雨漏りのリスクは他の部位よりも低いのです。では差し掛け屋根での雨漏りにはどのような原因が挙げられるのか、またその雨漏りに対する補修方法をあわせてご紹介したいと思います。
雨漏り修理・改修工事について詳しくはこちら

 差し掛け屋根は外壁に差し掛けられている事を除けば通常の片流れ屋根ですので、大屋根同様に屋根材や防水紙が劣化することで雨漏りを起こしてしまいます。
雨漏りの原因、屋根材の劣化
雨漏りの原因、防水紙の劣化

雨漏り構造イラスト
 雨水や太陽光に晒されている大屋根とは違い、差し掛け屋根は外壁によって陽当たりが悪く苔や藻・カビの繁殖により美観性の低下・経年劣化を起こします。大屋根と差し掛け屋根を同時期に施工された場合でも、劣化速度が異なり雨漏りの時期がずれる可能性がありますので個別で屋根材にあった全体補修を行いましょう。
大屋根と差し掛け屋根の劣化速度は異なりますので個別で屋根材にあった全体補修を行いましょう

防水紙の重要性について詳しくはこちら

●瓦の取り合い
 取り合いとは屋根と外壁が接している部分ですが、瓦屋根は妻側の外壁(流れ壁)と軒側の外壁(平行壁)で仕上がりが異なります。
 まず流れ壁の場合は外壁からの伝い雨や吹き込み雨の浸入を防ぐ為に防水紙・捨板(すていた)を設置し瓦を葺きます。瓦と外壁の間に隙間があってもなお雨漏りを起こさないのは捨て(水切り・谷)板金のお陰ですが、瓦で隠れる為ほとんど存在感を表しません。

妻側の外壁(流れ壁)の取り合い

流れ壁の取り合い部分 収まり例(J型)イラスト
※監修 一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 全国陶磁器瓦工業組合連合会
 瓦屋根標準施工要領書より一部抜粋
 平行壁の場合は雨押え板金を設置し、下屋と板金の間に熨斗瓦を積み隙間を塞ぎます。その為軒先から差し掛け屋根を見ると瓦の最上部に板金があることが分かると思います。

軒側の外壁(平行壁)の取り合い

平行壁の取り合い部分 収まり例(J型)イラスト
※監修 一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 全国陶磁器瓦工業組合連合会
 瓦屋根標準施工要領書より一部抜粋

●化粧スレートやガルバリウム(GL)鋼板の取り合い
 化粧スレートやガルバリウム(GL)鋼板の場合も取り合いは捨て板金や水切り板金で雨水の浸入を防いでいます。外壁内部に捨て板金が差し込まれているケースと外壁に対して板金が立ち上がっているケースがありますので、屋根材や施工方法によって仕上がりは異なります。
外壁に対して板金が立ち上がっているケース

外壁内部に捨て板金が差し込まれているケース

取り合いが雨漏りを起こす原因は
 その取り合いが雨漏りを起こす原因には①外壁と水切り板金間のシーリング材劣化②防水紙及び板金の立ち上げ不足が挙げられます。②の場合は250㎜以上立ち上げなければいけない下地材等が施工後に確認出来ないため、不適切な施工を行われた差し掛け屋根はたとえ築1~2年の場合も雨漏りを起こしてしまう可能性があります。
1外壁と水切り板金間のシーリング材劣化

シーリング材の劣化の様子

2防水紙及び板金の立ち上げ不足

雨水が入り込まないように下地材等は250㎜以上立ち上げる必要があります
防水紙及び板金等の下地材をしっかり立ち上げ雨漏りを防いでいる
下地材等は施工後に確認することは難しい
 取り合い部分で雨漏りを起こしてしまった場合、外壁と差し掛け屋根両方に雨水が流れることが考えられますのでじわじわと染み込むケースが多いです。被害は軽いように感じますが外壁に染み込むことで柱や断熱材を腐食させてしまいます。結果として差し掛け屋根の取り合い補修だけでなく外壁の張り替えや差し掛け屋根の全体工事を余儀なくされるケースもあります。

防水紙が屋根部分までしかなく外壁側まで立ち上がっていなかったため雨漏りに
※捨板:仕上材の下地として仕上面の調整や雨仕舞の納まりのために使われる板材のことで、ステンレスやガルバリウム(GL)鋼板で施工されます。取り合いだけでなく、ケラバや天窓(トップライト)周りにも設置されています。
換気不足による内部結露から野地板・防水紙・屋根材が劣化し雨漏りを引き起こす
 屋根材は太陽光や雨水等に晒されて経年劣化を起こすと思われがちですが、実は室内からの影響も受けています。屋外と室内の気温差によって屋根内部で結露を起こし、野地板・防水紙・屋根材が劣化することで雨漏りを引き起こす可能性があります。大屋根の場合は軒裏換気だけでなく棟換気や妻側換気を併用しているお住まいも多いのですが、差し掛け屋根の場合は軒裏換気の設置数も少なく換気棟が設置されているお住まいは見たことがありません。
 その為差し掛け屋根の方が工夫が為された大屋根よりも結露を起こしやすく屋根構造を傷めるリスクが高まります。この場合は取り合いに関係なく差し掛け屋根全体で雨漏りを起こす可能性がありますので、屋根カバーや葺き替え工事だけでなく小屋裏換気の対策も講じましょう。屋根カバー工法は葺き替え工事よりも費用軽減・工期短縮に繋がりますが、既存屋根の上に新規屋根材を被せるということは補修前よりも換気性能が低下する恐れがありますので、今後の事を考えた上で補修を行っていかなければなりません。
屋根カバーや葺き替え工事だけでなく小屋裏換気の対策も講じましょう

屋根カバー工法について詳しくはこちら
屋根葺き替え工事について詳しくはこち
換気棟について詳しくはこちら

差し掛け屋根メンテナンスの難易度は非常に高いです

 差し掛け屋根で起こる雨漏りの主な原因はいくつか挙げましたが、外壁に発生したクラックから雨水が入り込み取り合い周囲で雨漏りが起きる可能性もあります。室内で雨漏りを発見するとほとんどのケースでその真上にある屋根が疑われますが、外壁と接している差し掛け屋根だからこそ外壁の劣化も注意して見なければなりません。
外壁と接している差し掛け屋根だからこ 外壁の劣化も注意して見なければなりません
 雨漏りの原因が差し掛け屋根なのか?外壁なのか?軒裏換気が充分に行われているのか?屋根カバー工法を行うと同時に換気対策も行うべきなのか?過酷な環境下にある大屋根よりも雨漏りのリスクが高く補修方法の判断も難しい差し掛け屋根のメンテナンスは、屋根メンテナンスと同時に考えなければいけないことが山積みです。屋根専門業者は外壁に関する知識が少なく、逆も然りです。

 街の屋根やさんでは屋根工事はもちろん外壁塗装・補修等、外装工事全般を承っております。経験と知識を積んだ雨漏りのプロ「雨漏り診断士」も常駐していますので雨漏りの原因を特定することが出来ます。差し掛け屋根の補修を検討している、雨漏りを起こしてしまっているが原因が分からない、差し掛け屋根の今後に渡るメンテナンス方法に関してのご相談がありましたらお気軽にお住まい無料点検をご依頼ください。
差し掛け屋根のことでお困りでしたらお気軽にお住まい無料点検をご依頼ください
 室内や小屋裏の状況も雨漏りの原因を特定する材料になりますので、点検時には出来る限りお立合いいただきますよう宜しくお願いいたします。屋根や外壁の劣化・破損が著しい等、屋外点検で判断出来るケースもございますので、遠方にお住まいでお立合いが困難な方もまずは一度ご相談ください。
無料点検について詳しくはこちら

差し掛け屋根で雨漏りが起きる原因と補修方法のまとめ

●差し掛け屋根は1階の床面積が2階の床面積よりも広い住宅にある下屋の事を指します。

●差し掛け屋根は雨水と太陽光を遮る大屋根同様の役割に加え、駐輪場等のスペースとしても利用することが出来ます。大屋根と違い外壁と接しており伝い雨の影響も受けますので、雨漏りを起こすリスクが高い部位にあたります。

●最も可能性の高い雨漏りの原因は差し掛け屋根と外壁の取り合いですが、経年劣化だけでなく施工不良の可能性もありますのでしっかりと原因を特定し適切な補修を行わなければなりません。

●差し掛け屋根と外壁は密接な関係にありますので、雨漏りを起こしてしまった場合は大屋根よりも原因特定・補修の難易度が高くなります。屋根外壁だけでなく室内や小屋裏を確認した上で雨漏りの原因を突き止める信頼性の高い業者に補修工事を依頼しましょう。

●差し掛け屋根の基本的なメンテナンスは大屋根と大きく変わりません。適切な施工を行う事で雨漏りのリスクを大幅に減らすことが出来ますので、必ず築年数・美観を考慮しながら定期的なメンテナンスを心がけましょう。


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