2025年11月3日　更新

北安曇郡松川村で続けてご紹介してきた屋根葺き替え工事も、いよいよ完結です。
前回は瓦おろしから野地板張りまでをお伝えしましたが、今回は仕上げ工程。
ルーフィング施工から屋根材の葺き上げ、そして完成までを丁寧にご紹介します。
屋根が新しく生まれ変わる瞬間を、ぜひご覧ください。

この屋根の雨漏り調査の様子（前編）と工事前半の様子（中編）

【前編】👉 瓦と金属屋根が混在するお宅の雨漏り調査と原因解説

【中編】👉 瓦屋根を葺き替え！瓦おろし準備から野地板張りまでを解説

【工事のきっかけ】

お客様のお悩みは「2階天井のシミとポタポタ音」。
調査の結果、防水紙（ルーフィング）の経年劣化が原因で、屋根材の間から雨水が浸入していました。
部分補修では根本解決にならないため、屋根全体の葺き替えをご提案。
採用したのは、高耐久の**ジンカリウム鋼板天然石コーティング屋根材「メリッサ」**です。
雪が滑りにくく、色あせに強い美しい屋根材で、30年保証付きの長寿命仕様。
この先のメンテナンスコストも大幅に軽減できるため、安心して暮らせる屋根となります。

🧰ルーフィング敷設（チャンピオンルーフィング施工中）

野地板張りが終わった屋根に、防水の要となるルーフィングを敷いていきます。
今回採用したのは、株式会社チャンピオン製「ウルトラチャンピオン」。
軟質弾性プラスチックを配合した高耐久ルーフィングで、一般的なアスファルトルーフィングに比べて引き裂き強度が3～10倍あります。
施工は軒先から棟（屋根の頂点）に向かって順番に重ね貼りし、雨水が流れ込まないように張り方向と重なり幅を厳密に管理。
ルーフィングは屋根の二次防水として極めて重要で、これを正しく施工しないとどんな高級屋根材も本来の性能を発揮できません。
現場では職人たちが声を掛け合いながら、ジョイントの隙間を確認し、一枚一枚を確実にタッカーで留めていきました。
風が出やすい松川村の高地でも安心して施工できるよう、粘着性の高いタイプを選定しています。

🧱ルーフィング敷設完了（チャンピオンルーフィングの特長）

屋根全体にルーフィングが敷き終わると、見た目はすでに“完成形”のように感じられます。
この状態であれば急な雨が降っても雨漏りの心配はなく、現場にもほっとした空気が流れました。
「チャンピオンルーフィング」は、軟質素材により屋根の動き（伸縮や揺れ）にも追従できるのが最大の特長。
一般的なルーフィングは寒暖差で割れやすい弱点がありますが、この製品は柔軟性が高く、冬の寒さが厳しい松川村でも安心です。
また、耐久年数が30年以上と長く、将来的な再施工の頻度を抑えられるのも大きなメリットです。
この工程を終えるまでが屋根工事の中でもっとも神経を使う部分であり、職人たちの集中力が問われる場面でした。

⚙️屋根材「メリッサ」取り付け開始

翌日からはいよいよ新しい屋根材の取り付け。
使用するのはジンカリウム鋼板天然石コーティング屋根材「メリッサ」。
表面に天然石チップを焼き付けた高耐久屋根材で、サビや退色に強く、遮音性や断熱性にも優れています。
軽量でありながら強度があり、雪国でも安心して使える点が魅力です。
職人たちはルーフィングの上に桟木を取り付け、メリッサのパネルを1枚ずつ丁寧に葺いていきます。
ビスの位置や角度までミリ単位で確認しながら、屋根全体の仕上がりラインを整えました。
葺き上がった屋根は落ち着いた質感の中に重厚感があり、建物全体の印象がぐっと引き締まりました。

🪟2階ベランダのポリカ波板交換（追加工事）

屋根工事とあわせて、2階ベランダの差し掛け屋根もリニューアル。
既存のポリカ波板は経年劣化で変色や割れが目立っていました。
新しく取り付けたのは厚みのある高耐候タイプで、フックボルトではなくビス固定方式を採用しています。
アルミ母屋材に直接ビスで固定することで、強風や積雪でも外れにくい構造になり、長期的な耐久性が向上。
透明度も高く、明るい日差しを取り込みながら、雨雪をしっかり遮る安心設計です。
屋根と同時にメンテナンスすることで、見た目も統一感があり、住宅全体が若返ったような印象になりました。

🏡完工！重厚感ある屋根に生まれ変わりました

すべての施工を終えて、いよいよ完成。
天然石コーティングの美しい質感が、北安曇の自然風景にもよく映えます。
棟部分の板金にも天然石が施されているため、今後の塗装メンテナンスは不要。
「もう塗らなくていいんですね」とお客様も笑顔で喜ばれていました。
雪が滑りにくく、屋根からの落雪被害も抑えられるため、冬場の安全性も格段に向上。
職人一人ひとりの手仕事が積み重なり、見た目・性能ともに申し分のない屋根が完成しました。

🔧【まとめ】

今回の三部作を通じて、雨漏り調査から葺き替え完成までをご紹介しました。
瓦屋根の重厚感を活かしながら、軽量で高耐久なガルバリウム鋼板屋根へ。
特にジンカリウム鋼板天然石屋根材「メリッサ」は、見た目の美しさと耐久性のバランスが取れた理想的な屋根材です。
今後の雪害や強風にも安心してお過ごしいただけます。
屋根のメンテナンスを検討中の方は、下地から見直す「根本的な葺き替え」を選択肢に入れてみてください。

💬【お客様の声＋担当者よりひとこと】

👩お客様の声
「屋根の色も質感もすごく気に入りました。
工事中も毎日進捗を教えてもらえて安心でした。
雪が滑りにくいと聞いて冬が楽しみです。
本当に頼んでよかったと思っています。」

👷‍♀担当者より
今回の工事では、雨漏りの根本原因である防水紙を新しくし、
耐久性の高い屋根材を組み合わせることで“二重の安心”を実現しました。
メリッサはメンテナンスがほとんど不要な屋根材で、将来のコスト削減にもつながります。
これからも地域の気候を熟知した施工で、長く安心できる屋根をご提供してまいります。

🏔【地域コラム：北安曇郡松川村の気候と屋根事情】

北安曇郡松川村は、北アルプスを望む高原地帯に位置し、冬は積雪量が多く気温も低い地域です。
このような寒冷地では、屋根材に「耐凍害性」と「断熱性」が求められます。
ジンカリウム鋼板屋根はサビに強く、天然石コーティングによって雪の付着を防ぐため、
松川村のような気候にぴったりの屋根材です。
また、強風や紫外線にも強い素材なので、夏場の色あせや熱反射にも優れています。
屋根選びは気候との相性が何より大切。
地元の特性を理解した提案こそ、私たち街の屋根やさんの強みです。

無料点検のご案内とお問い合わせフォーム