2026.08.19
2026年8月19日 更新 諏訪地区にお住いの皆様へ建物の防水についてお話したいと思います。日本は梅雨や秋霖、台風など比較的降水量が多い気候区分に属しています。建物にとっては雨対策、雨との戦いをしなければなりません。屋根や外壁、ベランダやバルコニー、室内もお風呂やキッチンなど建物…
塩尻市にお住まいのお客様より、「ベランダの壁がぐらぐらしていて、力をかけると落ちそうで不安」とご相談をいただきました。
こちらのお客様とは15年以上のお付き合いがあり、これまでにも様々なリフォーム工事をご依頼いただいています。
現地を確認すると、ベランダの壁を支える構造体がすでに弱くなっている可能性が高い状態でした。
実際に解体してみると、壁の中にある木製の構造体は雨水の浸入によって腐食し、手で触れるだけでも崩れてしまうほど劣化していました。
今回は表面だけを補修するのではなく、安全に長く使い続けられるよう、構造体から新しく造り直す改修工事をご提案しました。
最初に確認したのは、ベランダ上部に取り付けられている**笠木(かさぎ)**です。
笠木とは、ベランダやバルコニーの壁の一番上を覆っている仕上げ材で、雨水が壁の内部へ入り込まないよう保護する重要な役割があります。
調査すると、笠木のジョイント部分のコーキングが経年劣化によって切れ、大きく口が開いていました。
この状態では雨が降るたびに内部へ雨水が入り込んでしまいます。
さらに壁を軽く押しただけでも大きくぐらついており、すでに内部の構造体が腐食している可能性が高いと判断しました。
このまま使用を続けると、壁がさらに不安定になり、寄りかかった際に破損する危険も考えられるため、早急な対応が必要な状態でした。
今回の工事で最も重要だったのは、外壁を補修するのではなく、構造体から造り直す判断をしたことです。
ベランダの外観だけを見ると、大きく壊れているようには見えませんでした。
そのため、「ぐらつく部分だけ補強すれば直るのでは」と思われる方も少なくありません。
しかし、現地で壁を押した際のぐらつき方から、私たちは内部の木製下地まで傷んでいる可能性が高いと考えました。
その理由は、笠木ジョイント部分のコーキングが長期間切れたままになっていたことです。
この部分は雨水が集まりやすい構造になっており、防水が切れると壁の中へ継続的に雨水が入り込みます。
つまり、表面の外壁材ではなく、見えない構造体が傷みやすい場所なのです。
そこで今回は、表面補修ではなく一度解体し、内部の状態を確認する方法を選択しました。
実際に解体すると予想どおり、木製の構造体は腐食が進み、手で触るだけでも崩れてしまう状態でした。
この段階まで腐食すると、部分補修では十分な強度を回復できません。
一方で、床を支える鉄骨部分には大きな腐食が見られませんでした。
つまり今回は、
「ベランダ全体が危険だった」のではなく、木製の構造体だけを新しく造り直せば安全性を回復できる状態だったのです。
鉄骨まで腐食する前に発見できたことで、大規模なベランダ全交換ではなく、必要な部分を適切に改修する工事をご提案することができました。
このお住まいは、お子様もいらっしゃるご家庭で、これからも長く住み続けるご予定です。
だからこそ、一時的な補修ではなく、今後も安心してベランダを使用できる構造へ改善することを最優先に考えました。
最初に笠木板金を取り外し、内部の状態を確認しました。
笠木は雨水の侵入を防ぐ重要な部材ですが、その下で何が起きているかは外から確認できません。
板金を撤去すると、予想どおり下地木材は大きく腐食し、一部は形が残らないほど崩れていました。
表面だけでは分からない劣化が進行していたことが確認でき、解体して調査した判断が正しかったことが分かりました。
続いてベランダ壁を解体すると、木製の柱や下地材は雨水を吸い続けたことで本来の強度を失っていました。
この状態では外壁材だけを交換しても、ぐらつきは改善できません。
建物は仕上げ材よりも構造体が重要です。
今回は見えない部分まで確認したことで、安心して長く使える改修方法をご提案することができました。
さらに調査を進めると、床を支えている鉄骨部分には大きな腐食は見られませんでした。
もし鉄骨まで腐食していた場合は、ベランダ全体を撤去して造り直す大規模工事になっていた可能性があります。
今回は健全な鉄骨を活かし、その上に新しい構造体を組み直せる状態だったため、必要以上の工事を行わず、安全性を回復できる工法を選択しました。
既存の鉄骨へ新しい柱をしっかり固定し、ベランダの構造体を一から組み直しました。
その後、透湿防水シートを施工しています。
透湿防水シートとは、外部からの雨水は防ぎながら、壁内部の湿気だけを外へ逃がす防水シートです。
構造体を新しくしても、防水構造が不十分では同じことの繰り返しになります。
そのため今回は、雨水を入れないだけでなく、万が一水分が発生しても適切に排出できる構造へ改善しました。
新しい柱の施工後は、**軽カル板(けいカル板)**で壁の下地を造作しました。
軽カル板とは、セメントを主成分とした耐久性・耐水性に優れた建材です。屋外でも劣化しにくく、外壁材をしっかり支える下地として多く採用されています。
壁は表面だけ丈夫でも意味がありません。
下地までしっかり造り直すことで、これから長く安心して使えるベランダへ近づいていきます。
ベランダ内側の壁には、金属サイディングを施工しました。
金属サイディングは軽量で耐久性が高く、窯業系サイディングと比べても水分を吸収しにくいことが特長です。
今回のように過去に雨水が浸入した場所では、今後の耐久性も重要になります。
そのため、構造体だけでなく仕上げ材も耐久性を考慮して選定しました。
外壁側は、建物全体のデザインに合わせてレンガタイルで仕上げました。
構造体を造り直したからといって補修跡が目立ってしまうと、建物全体の印象も変わってしまいます。
今回は既存の外観との調和を大切にしながら施工を行ったため、違和感のない自然な仕上がりになりました。
安全性だけでなく、美観まで回復できたことも今回の工事の大きな成果です。
今回の現場では、「ベランダがぐらぐらする」という症状から調査を開始しました。
見た目だけでは大きな異常は分かりませんでしたが、笠木のコーキング劣化から内部腐食を疑い、解体調査を行ったことで、本当の原因を確認することができました。
結果として、木製の構造体は腐食していましたが、鉄骨部分は健全な状態だったため、必要な部分だけを適切に改修することができました。
見た目では判断できない劣化を見抜き、構造から安全性を回復できたことが、今回の工事で最も大きなポイントです。
工事完了後は、ぐらついていたベランダはしっかりとした強度を取り戻し、安心して洗濯物を干したり日常的に使用できるようになりました。
お客様にも、解体した際の腐食した木材をご覧いただきました。
「ここまで腐っているとは思わず、本当に驚きました。きちんと直してもらえて安心しました。」
というお言葉をいただき、私たちも早い段階で改修をご提案できて良かったと感じています。
今回は鉄骨まで腐食が進行する前だったため、大規模なベランダ交換ではなく、安全性を回復する改修工事で対応することができました。
今回は、部分補修ではなく構造体から造り直すベランダ改修工事をご提案しました。
その理由は、ぐらつきの原因が表面材ではなく、木製下地の腐食にあったためです。
もし外壁材だけを交換していたとしても、構造体は弱いままで、根本的な解決にはなりません。
「どこが壊れているか」ではなく、「なぜぐらついているのか」を考えた結果、この工法が唯一安全性を回復できる方法でした。
塩尻市は寒暖差が大きく、冬場の凍結と融解、強い紫外線の影響を受けやすい地域です。
ベランダは一年中、雨や雪、紫外線にさらされるため、防水性能が低下すると今回のように見えない内部から腐食が進行することがあります。
特に笠木やコーキングの劣化は、普段あまり気にされない部分ですが、建物を長持ちさせるうえでは非常に重要な点検ポイントです。
今回は鉄骨まで傷む前だったため改修で対応できました。
「まだ使えるから大丈夫」ではなく、「今だから構造を守れた」というタイミングだったことも、この工事の大きな価値でした。
今回の現場では、ぐらつきの原因が予想どおり木製構造体の腐食でした。
しかし、一番良かったのは鉄骨部分まで腐食が進んでいなかったことです。
もし鉄骨まで傷んでいた場合は、工事の規模も費用もさらに大きくなっていた可能性があります。
ベランダは毎日使う場所ですが、笠木やコーキングなどの防水部分は普段あまり意識されません。
それでも、小さな防水不良が長年続くことで、今回のように構造体そのものを傷めてしまうことがあります。
私たちが大切にしているのは、見えている傷みだけを直すことではありません。
「なぜぐらついたのか」「なぜ内部が腐食したのか」を確認し、再び同じ症状が起きにくい状態まで改善することです。
「少しぐらつくだけだから大丈夫だろう」
「コーキングだけ直せば済むのでは?」
そう思われる方も多いかもしれません。
しかし、今回のように見えない構造体が傷んでいるケースもあります。
ベランダのぐらつきや防水が気になる方は、お気軽にイトウ住建へご相談ください。
現地調査を行い、構造まで確認したうえで、本当に必要な補修方法をご提案いたします。
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