諏訪市アパートの屋根と外壁を点検。 折板屋根と共用部で見つかった劣化の兆候
2025.12.26
2025年12月26日 更新 共用部は劣化に気づきにくい 諏訪市でアパートを所有されているオーナー様から、建物全体の状態を一度しっかり確認したいというご相談をいただきました。アパートは戸建てと違い、屋根や共用部を日常的に細かく見る機会が少なく、劣化が進んでいても気づきにくい特徴が…
諏訪市外壁無料点検｜シーリング劣化｜換気扇の気流漏れ｜幕板損傷
外壁材は窯業系（ようぎょうけい）サイディング※で、総2階建て、劣化症状が非常に多い問題のある建物でした。
今回は劣化具合をご覧いただきながら、その対応策を説明したいと思います。
また、サイディングボードのジョイント部分にはほとんどの場合、シーリングというゴム状の防水材が充填されています。こちらも経年や太陽からの紫外線によって劣化するので、打ち替えや増し打ちといったメンテナンスが必要です。
シーリングに異常が見つかったらまずはお問い合わせください。
いずれにしても高所での作業もあるので、足場が必要な工事です。シーリングの打ち替えだけで足場を組むと、足場のほうが費用が高くなってしまうことがあります。外壁塗装と一緒に工事することをお勧めします。最近は塗料もシーリングも高耐久のものが増えてきました。以前はシーリングのメンテナンスと塗装のメンテナンスは耐久性の違いからその時期にずれが出てしまっていましたが、今は同時期にメンテナンスできます。
エフロレッセンス（エフロ）といって、窯業系サイディングの主成分であるセメントから水に溶ける成分（可溶性物質）が表面に現れて起きる白華現象と言われるものです。水の流れが必要なので、エフロが発生すると水が流れている証拠になります。一般住宅では窓の下にできることが多いのですが、その場合は窓の結露が主な原因と考えられます。
美観も損なわれますが上から塗装をしてしまえば消えます。ただ水の流れの原因は対策をしたほうがいいと思います。窓下に水切りを入れると効果的です。
お風呂のサッシの上に換気扇のウェザーカバーがありますが、その周りが放射状に汚れて、その下には塗膜の膨れが発生しています。換気扇から排出される湿った空気が漏れて、換気扇周辺の汚れは塗れたところに汚れが付着したもの、膨れは塗膜の中に水分が入ってしまったのが原因で、風船のように膨らんだものです。
汚れは洗浄して上から塗装すれば問題ありませんが、膨れは膨らんだ塗膜を剥がして補修したあと塗装する必要があります。ただ根本的な解決にはなりません。換気扇を交換して気流漏れを止める必要があります。
外壁材と幕板の間は水が入りやすいので、シーリングを打つなどの防水対策をしています。このお家もシーリングを打っていましたが、シーリングの劣化によって水が入りこのように塗膜が剥がれたり、爆裂、凍害といったダメージが発生しています。幕板のシーリングの劣化は口が上を向いているので外壁よりも水が入りやすいところです。こちらもシーリングの打ち替えを行う必要があります。
以上が今回の点検内容です。早めにメンテナンスをしないとサイディングの張替えなどの大きな工事に発展してしまいます。塗装で修繕可能なうちに塗装とシーリングのメンテナンスをすることをお勧めします。
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