塩尻市洗馬から雨漏り点検の依頼！屋根周りのあちこちが怪しい！
今回のご依頼は塩尻市洗馬からです。1階和室の天井と壁に、雨漏りによる染みが広がっているとのことです。大事にならないうちにと思いながら、ついつい後回しにしてしまい染みが広がってしまったようです。早速伺ってお部屋の状況を見せていただきました。本床、天地袋、書院障子のある８帖の立派な二間続きの和室です。天井を見ると３分の１程に染みが広がり、壁にも、、、まずは怪しいのが和室の真上ということで、屋根に上ってみました。
染みが広がっていた和室の真上です。下屋根の突き当りの真下が、雨染みが広がっていた和室です。（北面の下屋根でまだ雪が残っていました）
まず一つ目の怪しい所ですが、棟瓦がズレていたり、面戸（棟瓦のしたにある白い漆喰の部分）が崩れていたり、、
本来なら美しく整然と並んでいる瓦が、乱れています。いろんな箇所からの浸水が想像されますね。
ふっと目線を上に向けてみると、雨樋も傷みが進んでいます。軒樋は全体的に傾いていて、繋ぎ目部分が外れかかっています。集まった雨水がここから集中的に落ちてくるとすると、次に怪しいのが軒樋の下ですね！
軒樋を覗いてみると、、、溜まったヘドロ状の汚れと、落ち葉の詰りが確認されました。なかなか目も届かず、点検・掃除もできないところですが、周りは松林がありますのでこれを機会に、定期的な点検をお勧めします！
①問題の軒樋の下周辺の瓦を上げてみました。
②同じく瓦を上げた様子です。
③棟瓦を外してみました。
まずは①、②をご覧ください。瓦の下に見えるのが、防水シートです。昔の建物では今のような丈夫で耐水性のあるシートは使われていませんでした。瓦自体の破損はありませんでしたが、雨水が集中して落ちてきたために浸水してきたのでしょう。シートの劣化による破れとすっかり水浸しになった様子が分かります。次に③ですが、これは何がいけないのでしょう？黒ずんでみえる「土」です。本来、棟瓦は「粘土状の土」で固定します。（今はモルタルを使うことが多いです）もっと薄～い茶色かベージュ色をしています。棟瓦がズレて浸水したことにより濡れ→乾き→濡れを繰り返した結果、粘土状が「砂状」になってしまったわけですね。ただこれは浸水の結果であって、やるべきことはズレてしまった棟瓦の積み直しと崩れた面戸の補修ということです。屋内への雨漏りでも起こらないと、気付かないところですが、日頃の点検の大事さを実感した下見でした。
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