
2025.05.29
【現地調査レポート】白くなったスレート屋根の劣化が進んだ別荘 長野県茅野市で、築38年になる別荘の屋根調査に伺いました。こちらの別荘は、標高の高い自然豊かなエリアにあり、四季折々の表情を楽しめる反面、屋根にとっては過酷な環境。今回は「屋根が白くなってきた」「傷みが心配」というご相…

屋根の色あせがひどくて…」と、お客様からご相談をいただいたのがはじまりでした。
実際に現地調査に伺うと、スレート屋根のあちこちに劣化が見られ、放置すると雨漏りのリスクも高い状態でした。
大掛かりな葺き替え工事ではなく、コストを抑えながらも高耐久な屋根材でリフォームしたいとのご希望から、既存の屋根に新しい金属屋根を重ねる「カバー工法」での施工をご提案しました。
こんにちは!いつも街の屋根やさん 松本諏訪平店のブログをご覧いただきありがとうございます
今回は、長野県東筑摩郡山形村にて行った、築30年近くたつ住宅の屋根リフォーム事例をご紹介します
ご予算や今後のメンテナンス性も考慮し、今回は「カバー工法※」での施工をご提案しました。
※【カバー工法】既存の屋根を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて施工する方法。
解体費が抑えられ、工期も短く、廃材も少なくて済むのが特長です。
新しく設置する屋根材は、耐久性・遮熱性に優れた「横暖ルーフプレミアムS」。
ガルバリウム鋼板製でサビに強く、長野県のような寒暖差の大きい地域にもぴったりの屋根材です。
それでは、施工前の状態から詳しくご紹介していきます。
屋根カバー工法について 詳しくはコチラ>>>
横暖ルーフについて詳しくはコチラ>>>
築30年という年月が経過したスレート屋根には、経年劣化が随所に見られました。
まず、お客様が気にされていた「白っぽくなってきた」という点。
これは、スレートの表面を保護している塗膜(とまく)が劣化・剥離(はくり)してしまい、内部の素材が露出しているサインです。
塗膜が無くなると、スレートは雨水を吸いやすくなり、脆(もろ)くなって割れたり反ったりするリスクが高まります。
実際に屋根の先端部である軒先では、小口(屋根材の切断面)に水分を吸って膨張し、部分的に層がはがれていました。
こうした水の吸い込みは内部まで湿気が回り、カビやコケの発生にもつながります。
北側の屋根面など、日当たりの悪い部分にはコケが発生。
特に水を吸って水分を含んでいる小口周辺に生えています。
コケは屋根の水はけを悪くするだけでなく、根を張って屋根材を傷める原因になります。
放置してしまうと、見た目の問題だけでなく耐久性にも大きく影響します。
屋根の頂点に取り付けられている棟板金が、釘の緩みなどによって外れかけていました。
強風などで飛ばされるリスクもあり、雨水の侵入にもつながる非常に危険な状態です。
まず最初の工程は、劣化して浮いていた既存の棟板金をすべて取り外す作業です。
棟板金は屋根のてっぺんを保護している重要な部材で、内部には木製の貫板(ぬきいた)があります。
この貫板が腐っていたり、釘が抜けていたりすると、風で板金が飛ばされる危険性があるため、丁寧に取り外し、下地の状態も確認しました。
次に、新しい屋根材を固定するための「スターター」を軒先に設置します。
これは金属屋根の最初の一枚をしっかり固定するための金具で、この土台がズレると屋根材全体が歪む可能性があるため、慎重に位置を確認して取り付けます。
スターターがしっかりしていれば、その後の工程もスムーズに進みます。
続いて防水の要である「ルーフィング(防水シート)」を既存のスレート屋根全体に敷き詰めます。
この工程は非常に重要で、屋根材の下で万が一水が入ってしまった場合でも、建物内部への浸水を防いでくれる二次防水の役割を果たします。
重ね幅や張り方にも細心の注意を払い、隙間のないように敷設しました。
屋根材(横暖ルーフプレミアムS)取り付け
いよいよ新しい屋根材「横暖ルーフプレミアムS」の取り付けです。
軽量かつ断熱性・耐久性に優れた金属屋根材で、寒冷地の長野県でも安心して使用できます。
ブラウン系の色にして見た目もスタイリッシュで、グッと現代的な印象に!
今回使用した「横暖ルーフプレミアムS」は、断熱材と一体化した高性能な金属屋根材です。
主な素材は「ガルバリウム鋼板(※)」というサビに強く耐久性の高い金属で、さらにその内側には断熱材がしっかり組み込まれているため、遮熱性・断熱性・遮音性に非常に優れています。
また、表面には特殊な「遮熱鋼板塗装」が施されており、夏の強い日差しを効率よく反射。
屋根裏の温度上昇を抑えることで、夏の冷房負荷を軽減し、結果的に光熱費の削減にもつながります。
冬場は屋根からの熱の逃げも少なく、1年を通じて快適な住まいを支えてくれる屋根材です。
さらに、屋根材自体の重量が非常に軽いというのも大きなポイント。
スレート屋根の上に直接重ねて施工する「カバー工法」と非常に相性がよく、住宅への負担を最小限に抑えながら高性能な屋根へと生まれ変わらせることができます。
そして耐久性。
一般的なスレート屋根が15〜20年で再塗装や交換が必要になるのに対し、横暖ルーフプレミアムSはメンテナンス周期が長く、20年以上の耐用年数が期待できる屋根材です。
※【ガルバリウム鋼板】
鉄にアルミニウム・亜鉛・シリコンなどを混ぜたメッキ鋼板。
従来のトタン屋根に比べて、錆びにくく、耐久性が大幅に向上した素材。
屋根材の取り付けが完了したら、棟部分の下地となる「樹脂製ヌキ」を設置します。
これは棟板金を固定するための芯材で、従来の木材よりも腐食に強く、長持ちします。
気温差が激しい長野県では、耐久性の高い材料を選ぶことがとても大切です。
下地がしっかりしたところで、仕上げとして新しい棟板金を取り付けます。
専用のビスでしっかりと固定し、隙間ができないよう重ね幅や位置も微調整、重なり部分はシーリングで防水します。
これで屋根の頂点からの雨水侵入も完全に防げます。
屋根にある小さな窓のような構造“ドーマ”も、もともとはスレート材で覆われていましたが、今回同じ金属屋根材でしっかりカバーしました。
これにより見た目の統一感が出ただけでなく、防水性も格段にアップしています。
ドーマやトップライト、煙突などの付帯物があったり、屋根が複雑で谷がある屋根は、そこが雨漏り危険ポイントです
ドーマからの雨漏りについて詳しくはコチラ>>>
こちらが完成後の全景です!塗膜が剥がれていた屋根とは思えないほど、きれいに生まれ変わりました。
金属屋根らしいシャープな印象がありながら、落ち着いた色合いで建物全体にもよく馴染んでいます。
今回ご紹介した山形村のお宅のように、築20年以上経過したスレート屋根は、見た目には大きな問題がなくても、内部では劣化が進行していることが多くあります。
カバー工法なら、既存の屋根を撤去せずに工期も短く、廃材も少ないため、コストと環境にも優しいリフォームが可能です。
「最初は、“屋根が白くなってるなぁ…”というくらいの感覚だったんですけど、実際に写真で状態を見せてもらって驚きました。
塗膜がはがれて水を吸い込んでいるって聞いて、“これはマズい!”と…。
でも、最初から最後まで丁寧に説明してくれて、作業もスピーディーで安心できました。
見た目もすごく良くなって、頼んで本当によかったです!」
【担当者より】
今回のように「まだ雨漏りはしていないけれど、なんとなく不安…」という状態でも、実は屋根の内部ではじわじわと劣化が進んでいるケースが少なくありません。
屋根はふだん目にすることが少ない場所だからこそ、5年〜10年に一度の点検がとても大切です。
私たち「街の屋根やさん松本諏訪平店」では、外装劣化診断士の資格を持ったスタッフが、お客様の不安や疑問に一つずつ丁寧に向き合い、最適なご提案をさせていただいております。
【工事概要】
●所在地:長野県東筑摩郡山形村
●建物築年数:約30年
●屋根材:スレート → 横暖ルーフプレミアムS(カバー工法)
●屋根面積:約100㎡
●工期:約1週間
●費用:1,600,000円(税込)
築年数が経過したスレート屋根の劣化には、自覚がないまま進行しているケースも多く見られます。
今回のように、カバー工法を用いることで、既存の屋根材を撤去せずに手早く・しっかりと防水性・断熱性を回復することが可能です。
「うちの屋根もそろそろ見てもらった方がいいかも…」
「塗装じゃ間に合わないって言われたけど、どういう意味?」
そんな疑問や不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください!
私たち「街の屋根やさん松本諏訪平店」は、長野県塩尻市を拠点に松本市・山形村・安曇野市・岡谷市・諏訪市など周辺地域に密着し、屋根の点検・修理・リフォームを通じて皆さまの安心と快適な暮らしをサポートしています。
▼屋根点検・お見積もりは無料です!
「お問い合わせフォーム」またはお電話にて、まずはお気軽にご相談ください!
街の屋根やさんご紹介
街の屋根やさん松本諏訪平店の実績・ブログ
会社情報
屋根工事メニュー・料金について
屋根工事・屋根リフォームに関する知識
Copyright © 2016-2025 街の屋根やさん All Rights Reserved.