2025年10月6日　更新

「天井にシミが出てきた」「壁がじんわり濡れている気がする」——そんな小さな変化が、実は雨漏りのサインなんです。
特に大町市は、冬の積雪・春の雪解け・夏の豪雨など、一年を通して水の影響を受けやすい地域。築年数が経ったお家では、外壁の小さなひび割れや、水切り（みずきり）と呼ばれる金属部分の隙間から雨水が侵入してしまうケースも少なくありません。

今回ご紹介するのは、**「将来的に解体を予定しているので、費用は最小限に抑えたい」**というお施主様のご要望に沿って、必要な箇所だけを的確に補修した事例です。
「雨漏りの原因を突き止めたい」「できるだけ予算をかけたくない」という方にも、ぜひ参考にしていただける内容になっています。

現地調査で見えた雨漏りの原因と補修の流れ

　📸 ベランダ出入口の水切り下に外壁の破損を確認

現地調査を行うと、ベランダへ出入りするサッシ下の水切り部分に大きな劣化が見つかりました。
外壁材が欠け、ひび割れが広がっており、内部のモルタル層が露出している状態。雨が降るたびにこの隙間から水が染み込み、外壁の裏側へと回り込んでいる可能性が高いと判断しました。
特にベランダは雨風が直接当たりやすい場所なので、少しの隙間でも長期間にわたって水が入り込み、内部の木材や断熱材が傷む原因になってしまいます。
今回は「すぐに使わなくなる家だから最小限で」というご希望もあり、コーキング補修による応急的な対応を提案しました。

　📸 水切り下の破損箇所をコーキング材でしっかり充填

原因箇所が特定できたため、早速コーキング材（シーリング材）を使ってひび割れ・隙間を丁寧に埋めていきます。
コーキングは防水性に優れた弾力のある樹脂素材で、動きのある部分にも柔軟に対応してくれます。
今回は古いモルタルの断面をきれいに清掃・脱脂したうえで、プライマー（接着剤）を塗布し、しっかりと密着させる下準備を行いました。
コーキング材は単に隙間を埋めるだけでなく、内部への水の通り道を完全に塞ぐことが重要です。
仕上がりも見た目が自然に見えるよう、既存外壁の色味に近いグレー系を使用しました。

　📸 屋根と外壁の取り合い部分にもコーキングを充填

さらにもう一箇所、雨漏りの“疑わしい箇所”が見つかりました。
それが屋根の立ち上がりと2階外壁の取り合い部。
この部分は、雨が屋根面を流れる際に壁へ跳ね返ったり、風雨が吹き込みやすい構造のため、雨漏りの発生率が高い“要注意ポイント”なんです。
見たところ、既存のコーキングが硬化してひび割れを起こしており、防水機能を失っていました。
古いシーリングを取り除いたうえで、新しいコーキング材をたっぷりと充填。隙間なく埋めることで、風雨の吹き込みを完全にシャットアウトしました。
この作業は一見シンプルに見えますが、適切な厚みと角度、施工スピードが求められる職人技。経験が浅いと逆に空気が入り、防水効果が下がってしまうこともあります。

　📸 へらで丁寧に均して仕上げ

コーキングを注入した後は、仕上げ用のへらを使って表面を均していきます。
この“ならし”作業は、美観だけでなく耐久性を高める重要な工程。
角を立たせすぎると水が溜まり、逆に緩すぎると隙間ができてしまうため、職人の手加減ひとつで防水性能が大きく変わります。
特に外壁と屋根の取り合いは雨水が流れる方向が複雑なので、流れを意識して“水がスムーズに切れる”ように形を整えました。
見た目もスッキリときれいに仕上がり、外観の印象もアップしましたよ。

　📸 補修完了！仕上がりの様子

すべての補修箇所にコーキング材を充填し、表面を整えたら施工完了です。
仕上がりは隙間のない滑らかなラインになり、雨水の侵入経路をしっかり断ち切ることができました。
今回は「一時的な応急処置」としての施工でしたが、今後2〜3年程度は十分に効果を発揮します。
お客様にも「思っていたよりずっときれいで安心しました」と喜んでいただけました。
今後は数年後の再点検をおすすめし、必要に応じて再施工を行う計画をご提案しています。

費用を抑えた雨漏り修繕のポイント

今回は「将来的に解体予定」ということで、最小限の費用に抑えた部分補修を実施しました。
雨漏り修理は、原因箇所が明確な場合は数千円～数万円程度で対応可能なケースもあります。
ただし、原因が複数箇所にわたるときは調査費や足場費用が必要になることもあります。
「とりあえず今の雨漏りを止めたい」という方には、今回のようなコーキングによる局所補修が最適です。

お客様の声

「古い家で、もうすぐ解体予定なので、できるだけ費用をかけたくなかったのですが、
必要なところだけを丁寧に直してもらえたので安心しました。
これで雨が降っても心配しなくて済みます。」

担当者からの一言

今回のように「将来取り壊す予定」「応急処置で十分」というケースでも、放置すると建物内部が腐食して解体時の費用が上がることがあります。
早めの対応で、結果的にコストを抑えることができますよ。
大町市は積雪・寒暖差が大きく、外壁やコーキングの劣化が進みやすい地域です。
気になるシミやひび割れがあれば、早めの点検をおすすめします。

【大町市とはこんな街】

長野県北西部に位置する**大町市（おおまちし）**は、北アルプスの雄大な山々を望む自然豊かな街です。
冬は積雪が多く、気温も氷点下になることが多いため、屋根や外壁の凍結・融解によるひび割れや劣化が発生しやすい地域です。
古くからの住宅も多く、築30年以上の建物では防水材の劣化が雨漏りの原因になることも珍しくありません。
観光では「大町温泉郷」や「黒部ダム」「立山黒部アルペンルート」などが有名で、四季折々の景観を楽しめる人気エリアです。
自然環境が豊かな一方で、雪や風雨の影響を受けやすい地域性があるため、定期的な点検や早めの修繕が大切です。

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