長野県諏訪地方ではもう屋根に霜が降りました。なぜ屋根に霜が降りるの?
私が住む長野県諏訪地方では、1週間ほど前からでしょうか、毎朝屋根に霜が降りて真っ白になってきました。車のフロントガラスも霜が降りています。寒冷地の冬の風物詩フロントガラスガリガリももうすぐ始まるでしょう。長野県の長い冬がやってきます。
屋根の話ですが、霜が降りると屋根の塗装工事が霜が解けて乾くお昼前くらいまでできなくなります。ちょっと曇ってたりすると午後までできなくなり、やっと塗れるようになっても日が落ちる前3時過ぎくらいまでしか塗ることができません。作業時間が極端に短くなり、工期が余計にかかってしまいます。塗装屋にとっては厄介な屋根の霜なのです。その霜はなぜできるのでしょうか?
霜が降りるメカニズムには ①放射冷却 ②露点温度 ③結露 ④屋根の表面温度 のキーワードが必要です。
放射冷却によって屋根の表面温度が下がり、露点温度以下になって結露が発生し、結露水が凍結したものが霜という仕組みです。もう少し詳しく説明すると・・・
放射冷却・・暖かいものから冷たいものへ熱が放射されて暖かいものが冷える現象
露点温度・・水蒸気を含む空気を冷やしてその水蒸気が水に変わる温度
夜になって屋根の表面温度が下がり、露点温度以下になって結露が発生し、その時の屋根の表面温度が氷点下だと霜が降りるということになります。つまりその日の最低気温が氷点下に達していなくても、屋根表面(車のフロントガラスや車のボディも同じ)が氷点下以下になっていれば霜が降ります。
屋根の結露や霜は放っておいても大丈夫なのでしょうか?
霜が降りなくても1年中屋根表面の結露は発生します。春夏秋は結露してもそのまま蒸発します。冬は蒸発する前に凍ってしまう、その違いだけです。
屋根材やその状態にによっては結露対策を講じる必要があります。
トタンやガルバリウムなど金属系の屋根はサビに気を付けなければなりません。どこか少しでもサビていればそこからどんどん広がってしまうので塗装してサビを抑えなければなりません。
スレートやセメント瓦などのセメント系の屋根は凍る溶けるを繰り返すため、屋根表面が劣化していきます。スレート屋根が割れたりひびが入ったりしているのもそのせいです。こちらも塗装で防水性を出しているので少なくとも塗装でのメンテナンスは必要です。
和瓦は屋根材自体はほとんど心配ありませんが、屋根材の下の防水紙(ルーフィング)やその下の野地板が傷んでないか確認が必要です。
屋根が夜露でぬれていることや、冬場霜が降りて真っ白になっているというのは、日常の光景であまり気に留めていなかったかもしれませんが、少しづつ屋根を劣化させています。上でも述べたように、和瓦以外の屋根材は少なくとも塗装での屋根表面の保護をしなくてはなりません。ただし塗装でのメンテナンスができるには劣化症状が初級か中級くらいまでです。もっと劣化が進んでしまうと塗装ではなく、葺き替えやカバー工法といった大掛かりな工事になってしまいます。屋根は1年中休むことなく私たちの生活を守ってくれています。一度気にかけてあげて点検、メンテナンスをしてください。
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