今回の上伊那郡辰野町の住宅では、設備を新しくすることよりも「移動しやすさ」を優先する判断が重要でした。
便器交換という選択肢もありましたが、既存設備を再利用し空間を広げることで、費用を抑えながら介護保険の補助対象となる改修が可能になりました。
特に車いすでの生活が始まったばかりのご家庭に向いている改善方法です。
上伊那郡辰野町
築50年 木造住宅
出入口幅:約60㎝ → 改修後90㎝
車いす生活への移行に伴う住環境改善
従来の間取りは小便器と大便器が別々の個室となっており、動線が複雑で介助もしづらい状況でした。
車いす生活を余儀なくされたお母さまが、自宅でも安心してトイレを使用できるようにしたいというご家族からのご相談でした。
既存トイレは個室が分かれており、車いすでは進入できないため、間取り自体の見直しを希望されていました。
出入口には間口90㎝のアウトセット片引き戸を採用しました。
開き戸の場合は開閉時に後退スペースが必要になりますが、引き戸に変更することで車いすに乗ったままスムーズに出入りできます。
壁外をスライドする構造のため既存壁を大きく壊す必要がなく、施工期間の短縮にもつながりました。
介護保険を利用した住宅改修には条件があります。
要支援または要介護認定を受けていること
施設入所・入院中でないこと
実際に住んでいる住宅であること
対象となる工事は限定されており、段差解消や手すり設置、開き戸から引き戸への変更などが該当します。
今回のケースでは、
「便器交換」ではなく
「移動しやすい空間づくり」
を優先したことで補助対象となりました。
ケアマネージャー様と事前に打合せを行い、図面や見積書を提出し、市町村承認後に工事着工という流れになります。
補助額は20万円を上限とし、その9割で最大18万円の補助が受けられます。
今回の工事費:490,000円
実質負担:約310,000円(介護保険利用)
一般的なトイレバリアフリー改修は30万〜60万円程度が目安ですが、解体範囲や建物構造によって変動します。
長野県のような寒冷地では床下断熱や段差調整が必要になる場合があり、同内容でも地域によって費用差が生まれます。
壁内部や床構造の状態は解体しないと判断できないため、最終費用は現地調査が不可欠になります。
介護が必要な家族がいる
車いす生活が始まった
ケアマネージャーへ相談できる
介護保険住宅改修をまだ利用していない
既に住宅改修補助枠を使い切っている場合
今回の上伊那郡辰野町の事例では、設備交換ではなく「空間を広げる」という判断が安全性と費用面の両立につながりました。
介護保険を活用することで負担を抑えながら、安心して暮らせる住環境を整えることができます。
「うちの場合は対象になるの?」
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