スレート屋根のお話。特徴やメリットデメリットをご説明します
いつも街の屋根やさん松本諏訪平店の記事をご覧いただきありがとうございます。屋根工事を検討されている方々に参考になるような記事を書いていきますので、これからもよろしくお願いいたします。今回は現在最も多くの屋根で使われている屋根材、スレートのお話をします。コロニアルやカラーベストといったほうがピンとくるかもしれませんが、これらは商品名で、シェアが高いことからスレートの代名詞として使われています。ここではスレートで統一させていただきます。
スレートには粘板岩を加工した天然スレートと、セメントに繊維素材を混ぜて板状に成型した化粧スレートがあります。天然スレートは今では高価で入手が難しいので、ほとんど使われていません。多くの場合スレート屋根には化粧スレートが使われています。薄型スレートや波型スレートなど、デザインや色は豊富で外壁色にも合わせやすいため、広く普及している屋根材です。
メリット | 軽量で耐震性が高い 比較的安価 施工できる職人が多い |
デメリット | 耐久性、耐候性が低い(すぐ割れる) コケや藻が生えやすい 定期的なメンテナンスが必要 |
◆◆メリット◆◆●軽量で耐震性が高い
1坪当たり70kg 一般的な屋根が30坪~40坪なので屋根全体で2t~3t弱くらいです。同じ大きさの瓦屋根は20~30tの重量が乗っています。
●比較的安価
1㎥当たり15,000円程度なので30坪の屋根で50万円くらいです。(施工費、足場、副資材などは除く)
●施工できる職人が多い
一般的に広く普及している屋根材で、施工実績が多いので職人さんも多いです
◆◆デメリット◆◆●耐久性、耐候性が低い(割れやすい)
素材がセメントと繊維質で現在はアスベストが使えないので、耐久性が低いです。早いものだと10年くらいで割れが発生することもあります
●コケや藻が生えやすい
他の屋根材(瓦や金属)に比べてコケや藻が発生しやすいです。
●定期的なメンテナンスが必要
基材自体に防水性がないので、表面を塗膜で防水しています。塗膜が劣化すると基材に水が染み込み、割れなどの劣化が進みます
スレートは定期的なメンテナンスをしなけれなりません。耐久性が劣るので定期的かつ早めにメンテナンスをしないと、すぐに劣化してしまいます。
【塗装】劣化があまり進んでいなければまずは塗装でのメンテナンスが可能です。浸透性のプライマーという下地材を塗った後、トップを2回塗りします。耐候年数は塗料にもよりますが10年前後、10年くらい経ったら次の塗装のメンテナンスを考えてください。ただ、状態により3回目の塗装は難しいかもしれません。
【カバー工法】劣化が進んで割れやかけが多数発生してしまっている場合や、過去2回以上塗装をしている場合は塗装でのメンテナンスは難しく、新しく屋根を葺かなければなりません。スレートを撤去しての葺き替えは廃材処分などが大変なので、古い屋根の上に新しい金属屋根をかぶせるカバー工法がおすすめです。
塗装をする場合、上下の重なり部分にタスペーサーという小さな部材を差し込みます。これは屋根材の上下の隙間が塗料でふさがってしまうのを防ぐためです。この隙間が埋まってしまうと入ってしまった雨水が逃げ場がなくなり、雨漏りしてしまいます。
スレートは規制以前はアスベストを入れて強度を出していましたが、アスベスト(石綿)は2006年に実質全面使用禁止になりました。それ以前にもノンアスベストのスレート材は出ていたので、2006年を境にアスベストが入ってる、入っていないという判断をするのは少々乱暴なのですが、少なくとも2006年以降のスレートはノンアスベストの可能性が高いです。健康上は一安心なのですが、アスベストが規制される時期の前後のノンアスベストのスレートですぐに割れるなどのトラブルが出てきました。技術開発が追い付かなかったためです。
アスベストは今から15年ほど前に規制されたので、築20年以上経つスレートはアスベスト入りの可能性があります。ただ割れたりしてアスベストが飛散しなければ大丈夫なので、弊社では20年以上前のスレートは、塗装可能な状態であってもカバー工法をお勧めしています。街の屋根やさん松本平店では屋根の状況に応じた適切な施工内容でご提案しています。屋根工事をご検討されている方は一度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております。
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