松本市の象徴松本城と諏訪市の象徴高島城の屋根のお話
いつも街の屋根やさん松本諏訪平店のコラムをご覧いただきありがとうございます。皆様のお役に立てる記事を書いていきますのでこれからもよろしくお願いします。私たち街も屋根やさん松本諏訪平店は松本市周辺及び諏訪市周辺を主な商圏として仕事させていただいています。松本市には国宝松本城、諏訪市には名城100選に選ばれている高島城とそれぞれ象徴的なお城があります。歴史的なところは専門外なので省略させていただき、地理的に近い松本城と高島城の屋根が特徴的なので、そのあたりのお話をさせて頂きます。
JR松本駅の北側に位置する松本城、天守が国宝に指定されている5城(姫路城、犬山城、松江城、彦根城、松本城)のひとつです。感染で世間がざわつく前は内外の多くの観光客でにぎわっていました。天守は大天守(だいてんしゅ)、乾小天守(いぬいこてんしゅ)、辰巳附櫓(たつみつけやぐら)、渡櫓(わたりやぐら)、月見櫓(つきみやぐら)の5棟から形成されています。
屋根のお話です。まず城内に大天守に付けられていた鯱瓦が展示されています。鯱は火災の際水を吐き出すという想像上の魚で、名古屋城の金のしゃちほこをはじめ多くのお城に付けられています。松本城の現在の鯱瓦は乾小天守のものを模して作られたものです。昭和の大修理の際およそ8万5千枚の瓦のうち、6万2千枚余りの瓦を新しく交換しました。2万2千枚ほどの瓦が昔のまま使われています。その昭和の大改修の際、凍った雪が瓦に落ちて破損するのを防ぐため、捨て瓦が設置されています。松本城の城主は6家にわたって交代しているのでそれぞれの家紋が入った瓦があるのも特徴のひとつです。
因みに、塗装での補修の際、弊社の塗装職人が技術を買われて、補修チームの一員として参加しました。
JR上諏訪駅の南西に位置する高島城、諏訪湖の近くでもありこちらも観光客で賑わっていました。明治4年の廃藩置県でいったんは高島県として県庁舎に使われていましたが、その後天守他大部分は破却もしくは移築され、石垣のみになり、高島公園として開放されました。昭和45年に市民の熱い要望から天守、櫓、門、塀が復元され今の形となりました。
高島城の屋根は瓦葺きではなく、厚さ2~3mmの檜の薄い板を葺く杮葺き(こけらぶき)であることが大きな特徴です。杮(こけら)は柿(かき)と似た字ですが、柿はきへんに市場の市ですが、杮(こけら)は縦棒1本です。杮葺きの代表的な建造物は鹿苑寺舎利殿や慈照寺観音堂、いわゆる金閣、銀閣です。板を重ねながら葺くので隙間ができ、それが通期の役目をします。古来からの日本の気候に合った独特の手法です。
松本城、高島城とも交通の便もよく多くの観光客で賑わっています。両城は車で1時間かからないくらいの位置関係です。両城を比べながら見るのも面白いと思います。
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